北海道大学公共政策大学院 学生ブログ

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HOPS1年生の授業時間割例

あけましておめでとうございます!

18期広報担当K・Nです。2023年もよろしくお願いいたします。

 

新春一本目の記事は、時間割紹介です。実際に私の時間割を紹介することで、HOPS1年生がどのようなスケジュールで、一年目を過ごしているかをイメージするきっかけになればと思います。

 

では早速、前期の時間割を紹介いたします。

 

 

1限

           

2限

     

現代ヨーロッパ

政治外交論

   

3限

 

国際公共

政策学

公共哲学

   

公共政策学

(変則)

4限

文理融合政策

事例研究

       

公共政策学

(変則)

5限

文理融合政策

事例研究

政策評価

     

公共政策学

(変則)

6限

 

国際政治の

計量分析I(聴講)

       

 

私の時間割は、前期このようなものでした。取得単位数は14単位です。

一つずつどのような授業か簡単に紹介します。

 

文理融合政策事例研究

・ 核のゴミ、JR北海道、沿岸開発、ブルーカーボン、学術交流、感染症対策など文理融合的な議題についてゲストスピーカーの講演を聴き、その内容に関し議論してレポートを提出する講義です。一人一回発表があり、また、毎週小レポートを提出する必要があり、楽ではありませんでしたが、HOPSの特徴的な授業の一つなのでおすすめです。

 

国際公共政策学

・ 国際関係論の基本を学びます。国際安全保障と国際政治経済の二つのパートに分かれており、国際問題を経験的に分析する視座を提供してくれます。中間レポートと最終レポートの二つが課され、それぞれかなり時間と労力をかけて書くことになりました。

 

政策評価

政策評価の基礎やあり方について学ぶ講義です。実際に課題を通じて自治体を一つ選び自ら政策評価を行う機会があります。中間レポートと最終レポートの二つが課されました。

 

国際政治の計量分析I

・ これは、一橋大学のオンライン講義を私が許可を得て聴講したもので、単位は出ません。政治学における計量分析の基礎と事例を学び、実際にプログラミングを行なって予習や課題に取り組みますので、とても良い経験でした。

 

公共哲学

・ 民主主義や自由主義といった政治理論の基礎を講義とディスカッションを通じて学ぶ講義で、解説がとても平易でおすすめです。毎週コメントペーパーを書くことと、最終レポートが課されました。

 

現代ヨーロッパ政治外交論

・ フランスの政治社会の歴史を新書の通読を通じて理解する講義でした。フランス一国にフォーカスしますが、欧州を考えるきっかけにもなりますし、議論や質疑応答が活発なので面白い講義でした。一人一回の発表と、最終レポートが課されます。

 

公共政策学

・ 公共政策の一般理論を学びます。観察・分析の手法を実際の事例を踏まえて実践するので、基礎基本が身につくと言えるでしょう。中間レポートと最終レポートが課されます。

 

私は前期、講義と課題レポートに加えて民間就活を行いながら、アルバイトを月平均40時間ほどしていました。毎金曜日の全休は、課題かアルバイトに費やしておりました。感想としては、本当にあっという間に4ヶ月が過ぎました。研究の時間は、なるべく取るようにはしていましたが、せいぜいテーマが絞られたくらいで、先行研究の読み込みなどはできませんでした。もし、研究に従事したければ研究大学院に進学することも選択の一つです。なお、民間就活を行う予定の方は自己分析とWEBテスト(SPIや玉手箱など)の勉強は入学前に終わらせておくと良いと思います。就職早期化の波は凄まじく、今後もその傾向が強まることが濃厚です(これも立派な政策課題だと感じますね...)。夏のインターンシップの選考はまさに期末レポートの準備に追われ始める6~7月で、その後の夏のインターンシップ参加は、就活を進める上でも非常に重要です。

 

少し脱線してしまいましたが、後期の時間割を紹介いたします。

 

 

1限

           

2限

 

現代政治分析

 

法政策学

   

3限

   

現代アメリ

政治外交論

中東欧

比較政治論

   

4限

 

技術政策学

       

5限

           

6限

 

政治過程論

       

 

現代政治分析

・ 欧州における挑戦者政党と誕生を分析した研究書(英語)を輪読します。一人2回、1章を要約して発表することが課され、内容について議論する講義です。英語慣れしていて、比較政治を学んだことがあればとても楽しい授業だと思います。

 

技術政策学

行政学、国際関係論、データ分析、工学などの専門的知見を踏まえながら、科学技術と公共政策について学ぶ講義です。HOPSの文理融合という理念を体現した授業と言えます。多くのコメントペーパーやレポートを書く必要があります。

 

政治過程論

・ いわゆる比較政治学の授業で、理論を中心に扱います。空井護(2020)『デモクラシーの整理法』岩波書店 を読んでおくと良い予習になります。期末試験一発勝負だそうです。

 

現代アメリカ政治外交論

アメリカ政治の主要トピックをディスカッション形式で学ぶ講義です。主体的な授業への参加が求められるため、アメリカ政治に関する知識のインプットのみならず、論理的なコメントや質問などアウトプットも重要であり、活発な授業となります。中間レポートとその修正版である最終レポートの提出、および一人一回発表が課されます。

 

法政策学

行政法の演習形式の講義です。法学部出身以外の方は苦労を強いられるかもしれませんが、法体系の涵養にはなると思います。一人2回、グループ形式での発表が課されます。

 

中東欧比較政治論

・ 北大のスラブ・ユーラシア研究センターの授業にお邪魔させていただいております。単位も取得予定です。中東欧(ポーランドチェコハンガリーが中心)における民主主義の後退に関する英語論文を逐語訳しながら議論する講義です。

余談ですが、HOPSは、年間履修単位の上限こそあれど他学院の授業も履修可能なので、関心を持った分野を色々齧ってみることも可能です。

 

 

後期の取得単位(予定)数は12単位です。月曜と金曜は全休です。アルバイトは、月平均40時間程度で就活も並行しており、課題の消化に追われて気づけば年が明けており、かなり忙しいです。リサーチペーパーの準備もしなければなりませんが、就職活動の本選考の時期も近づいています...

なお、私は社会調査法(前期)と政策討議演習(後期)というHOPSの名物授業を履修していないので、HOPS1年生の中では、稀有な時間割を組んでいるほうです。もちろん、学生一人一人のバックグラウンドが異なることと、多様な講義が用意されているので、誰一人として同じ時間割はないと思われます。ですが共通しているのは、1年目は単位取得でおそらく精一杯の日々になるであろうということです。しかし、やはり自分の分野に関する知見を深めることができるので、有意義な学生生活を過ごせます。

 

皆様の参考になれば幸いです。それでは今日はこの辺りで。Boys be ambitious!

兎年もよろしくお願いいたします。

 

文責:18期広報K・N