HOPSの理念の1つに、「文理融合」というものがある。
日本では、高校の途中から文系と理系に分かれてしまう。
だが、社会の抱える問題は文理で分かれている訳ではない。
政策立案者は、法律の知識や経済学だけでなく、科学技術の知見も必要となるのだ。
そのため、HOPSでは文理の壁を取り払い、多くの学部から学生を集めている。
また、授業も様々な専門分野の教員によって開講されており、広い分野を学ぶことができるのだ。
詳しくはこちらの記事も参照されたい。
7月9日、この「文理融合」を体現するセミナーが実施された。
「文理融合セミナー」
千葉大学で教鞭を取られている神里達博教授にお越し頂き、学問の分化と統合、社会と学問の関わりなどについてご講演頂いた。
司会は、本大学院の鈴木一人教授が務め、講演会は進んでいく。
学問はどこから始まり、どういった経緯を辿ったのか、かつて文理の別がなかった学問がいつから分かれていったのかなど、歴史を紐解いて話が進む。
戦後においても科学に対する社会の評価が異なっていたと言うのは驚きであった。
それは、当時の社会の状況と深く関わりのあるものだったという。
科学技術への懐疑から、社会科学への資金流入が進んだという背景もあり、学問であっても社会との関わりなくして発展することはできないのだ。
神里教授のレクチャーが終了し、質疑応答に移る。
司会の鈴木教授から、中国の科学技術の発展の影響、社会と学問の距離などの質問が投げかけられた。
その後、会場からも資金配分についての質問が飛び出すなど、多くの発見があるセミナーとなった。
HOPSでは、 授業以外にも様々な学びの場がある。
学びだけでなく、様々な経験も得られるはずだ。
それらは、進路選択や人生において大いに役立つのではないだろうか。
文責:14期 和泉優大