防災シンポジウム報告
少し前16日に,われわれ院生協議会主催の防災シンポジウムが開催されました.
約40名の来場があり,大変に嬉しく思いました.
さて,本シンポジウムの開催に至った経緯としまして….
震災を受けて,昨年10月22日に北海道大学の教授らによる緊急フォーラムが開催されました.このフォーラムでは,砂防学・地盤工学・建築工学・経済学・防災政策の専門教授による”学術的視点”からのものでした.
そこで公共政策大学院の理念の一つである”理論と実践の架橋”を考慮し,われわれ公共政策大学院に所属する院生協議会としては,より”実務的視点”からアプローチしたシンポジウムを開講したいと考えました.
また,テーマを深めていくにつれて,支援やボランティアに関して,被災地の混乱に伴うミスマッチが生じているのではないかという声を聞きました.
そこで,ボランティアや支援物資の効用を活かす,被災地の受け入れ態勢である”受援力”に着目するのが,最も適当であると判断しました.
被災された方の生の声を,行政・民間団体・住民のそれぞれ活動立場の異なる3人から聞くことで,受援力を中心として,新たな知見を得ること,周知することがシンポジウムの開催目的となりました.
シンポジウムの様子を写真とともにお伝えします.
早速自分の話で申し訳ないのですが….
運営代表挨拶,地震の概要,シンポジウム開催の趣旨について穏やかに話します.
最初の講演者は井内聖様です.
井内様は,安平町の”はやきたこども園”の園長さんを務めております.はやきたこども園はITを組み合わせた保育園として,注目を浴びております.
被災時は民間のボランティアセンターを立ち上げるなど,民間団体としての活動経験を踏まえて,災害時の動き方のポイントについてご講演いただきました.
次の講演者は森田綾様です.
森田様は厚真町職員として被災時は支援物資の管理に従事されておりました.
被災時の職員のハードワーク,民間企業との協力による物資管理の円滑化,災害時の支援物資を活かすための意見,これらについて行政職員からのご意見を頂きました.
最後の講演者は樋口将士様です.
樋口様は厚真町で被災され,その後の実生活に関する困りごとや,問題点について珠民の生活視点からご講演頂きました.またITに関する実務経験から,防災とIT政策に関して,システムの提言をしていただきました.
最後のトークセッションでは院生協議会近藤を司会に,三者へ質問と意見交換を行い,これからの防災について考えるものとしました.被災者の目線として,やや厳しいご意見もでましたが,これらについても今後考えていかなければなりません.
様々なお話を聞きことができましたが,到底この文面だけで書ききれるものではございません.簡単ではありますが以上で報告とさせていただきます.
普段は聞けない話ばかりで,有意義なシンポジウムとなりました.ご来場された皆さまにとって,今後の防災について考えるキッカケとなりましたら,嬉しい次第です.
本シンポジウムを開催するにあたり.
お忙しい中ご講演頂きました,井内様,森田様,樋口様に改めて感謝申し上げます.
また,ご来場いただいた皆様,運営をサポートしていただいたHOPS教員,教務の皆さま,そして院生協議会の皆様に改めて感謝申し上げます.
代表として至らぬ部分多々ありましたが,皆さまのご協力により活動ができたコト,大変うれしく思っております.
今後も院生協議会の活動を応援していただければ幸いです.
文責:HOPS14期 下平徹